ヴェニス

venice

ヴェニスへ。
水の都と称される美しい街。
ビエンナーレもちょうどこの6月から開催されていることもあってか、街(島)中が賑わいで包まれていた。

この街も、複雑に入り組んだ路地や橋で形成されているけれど、モロッコのメディナを経験した身にとっては、とてもわかりやすいものであった。

また、あらゆる主要な水路に張り巡らされた水上バス「ヴァポレットvaporetto」は便利なだけではなく、街を眺めて回るのに最上のツールで、滞在中は何度も何度も水上からの景色を楽しむことが出来た。

食事や宿泊にかかるお金は、やはり若干高めな印象もあったものの、元々観光客が大勢を占めるであろう土地柄からすればやむを得ないだろうし、東京に比べれば圧倒的にリーズナブルであることに違いない。
イタリアというだけあってスパゲッティやピザも多く目にしたけど、この街でいただいたステーキや新鮮な魚料理は格別だった。

せっかくのビエンナーレ期間中の訪問ではあったけど、なんだかこの旅の間ず〜っと誰かしらと過ごしたりせわしなく街を歩き回っていたから、ヴェニスの主要なエリアを一通り巡った後は、一人の時間を満喫するべく、オススメしていただいたLIDOに足を伸ばしてみた。

LIDOでは、何にも無い(眼前に海が広がるだけの)それはそれは美しい場所にあったベンチの上で長い時間を過ごし、本を読んだり物思いに耽ったりして過ごす。
…こちらに来てから知り合って親友のような間柄になれた数人の仲間、それぞれの場所でご縁をいただいた様々な人々、そして日本や世界の各地で今現在それぞれの営みを行っている大切な人たちの顔を思い浮かべながら、自身のこれからについても思案してみる。

これからどのように暮らすか。何をして生きるか。何に仕える(仕事)か。
…そんなことを見定めていくヒントを得にこの地に来たはずが、かえってその悩みは深まるばかり。笑
でも、悩みこそが未来・創造の源泉だと思うし、これだけバラエティに富んだ生身の人間と毎日触れ合っていると、そもそも正解なんて無いんだから(無意識に)そのなにかに縛られて縮こまる必要はないよね、と思えてくる。
それに、豊かな(一般論を超越した自分自身の独自の)人生を生きる人たちは、大概において何かを決断した冒険者であることを考えると…まだまだ自分の悩みなんてちっぽけなものだな、とも思ったりする。
…これこそが最大のヒントか。

いずれにしても、この短い旅の終わりはもうすぐやってくるし、(今回の)人生にもいつか終わりがやってくる。
そのような前提を踏まえた上で、なるべくなら、旅をしながら日常を思い、日常を旅するように過ごしたい。
同時に、自分の使命を捉え、そして自分の信念に従って生きたい。

そんな日々を歩んでゆくべく、どこでなにをしていようとも、人生という名の旅を愉しんでいきたいものです。

grazie!

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